Windowsのシステムの復元とは、利用しているWindowsに様々なWindows Updateを適用したり、ユーザーそれぞれに利用するアプリを追加したり、周辺機器を追加してそのドライバーを追加したりして、安定して利用可能になった状態を記録しておき、その後のシステムの更新などで動作が不安定になってしまった場合に、記録を行っておいた動作が安定している状態にシステムを巻き戻すことで、システムの安定を取り戻すための方法の一つです。
復元を利用するためにはなんらかの「復元ポイント」が記録されていることが必須で、Windowsのシステム自体が何らかのきっかけで復元ポイントを作ってくれているか、ユーザー自らが手動で復元ポイントを作成する必要があります。
今回は、手動での復元ポイント作成手順と、記録されている復元ポイントにシステムを「復元」する手順をご紹介します。
復元ポイントを手動で作る
まず、復元を利用できるようにするために、手動で復元ポイントを作ってみます。
その際にはコントロールパネルの「システム」を使います。この画面を呼び出すには、スタートボタンを右クリックまたは、ショートカットキーのWindowsキー+Xのキーで表示されるメニューを使います。
コントロールパネルのシステムの画面の左側の機能リストから「システムの保護」をクリックします。
「システムのプロパティ」画面が開きます。こちらは、復元を実行する際にも利用する画面です。
そのパソコンでシステムの復元を使えるかどうかは、Windowsのインストールされているドライブの「保護」が有効になっているかどうかが関係します。試してみたパソコンでは保護が有効化されていませんでしたので、まずはこれを有効にします。
「構成」のボタンをクリックします。
「システム保護対象」の画面が開きますので「システムの保護を有効にする」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
続いてシステムのプロパティー画面から「作成」のボタンをクリックします。
作成する復元ポイントに任意の名前をつけます。
「作成」ボタンをクリックすると、復元ポイントの作成が開始されます。この処理には少し時間がかかります。
復元ポイントが正常に作成されました。
システムの復元画面から確認すると次のように表示されます。
復元を実行する
次にシステムの復元を実行してみます。
そのためには復元ポイントを作るときに利用した「システムのプロパティー」画面を開いてここから操作を開始します。
「システムの復元」ボタンをクリックします。
すると、一度でも復元関連の操作を行ったことがある場合には、次の画面が開きます。ここでは「別の復元ポイントを選択する」にチェックをつけて「次へ」ボタンをクリックします。
ちなに初めて復元関連の操作を行う場合には、画面は次のものになります。
こちらはそのまま「次へ」ボタンをクリックします。
「システムの復元」画面からシステムを復元するための復元ポイントを選びますが、まず「影響を受けるプログラムの検出」ボタンをクリックして、復元することで影響を受ける(≒失われる)プログラムなどを確認しておきましょう。
こちらも少し時間がかかります。
スキャンが終了すると、復元ポイントにOSを巻き戻すことで失われるプログラムなどが表示されます。今回は表示されているアプリがインストールされる前の状態に戻ります。
これを記録しておいてシステムの復元後に、必要なアプリ・ドライバーなどをインストールしなおす際に利用することができます。
さて、本来の操作に戻って復元ポイントを選択して「次へ」ボタンをクリックします。
復元ポイントの確認の画面が表示されますので、内容を一応確認しておきます。
「完了」ボタンをクリックすると次の画面が表示され、最終確認になります。
「はい」をクリックすることで復元作業が開始されます。
こちらもしばらく処理に時間がかかります。
復元の処理が完了するとパソコンは自動的に再起動しますので、サインインしなおすと次の画面が表示され、復元が完了したことがわかります。
セキュリティソフトが動いている場合には、それらの影響で復元処理が上手くいかないことがあります。そういったケースではセーフモードから復元処理を行うと良いでしょう。